未曾有のウイルスと闘う人々を描いたサスペンス映画です。
公開当時、作品内容と非常によく似たウイルスが流行した事でも話題になりました。
そして2020年の現代に、猛威を振るい続けるウイルスを思わせることで再び話題となっています。
何か得られる教訓があるのか、気になるあらすじとネタバレをご紹介していきます。
『アウトブレイク』概要
【作品名】
アウトブレイク
【公開日】
アメリカ 1995年3月10日
日本 1995年4月29日
【脚本・監督】
脚本 ローレンス・ドュウォレット
ロバート・ロイ・プール
監督 ウォルフガング・ペーターゼン
【キャスト】
サム・ダニエルズ大佐 - ダスティン・ホフマン
ロビー・キーオ - レネ・ルッソ
ビリー・フォード准将 - モーガン・フリーマン
ケイシー・シュラー中佐 - ケヴィン・スペイシー
ソルト少佐 - キューバ・グッディング・Jr
『アウトブレイク』あらすじ
1967年頃、内戦に参加していた傭兵部隊に謎のウイルスが襲い掛かります。
致死率が非常に高い危険なウイルスは多くの死者を出しました。
場所はザイールのモターバ川流域付近の傭兵部隊キャンプ地。
政府から派遣された職員は防護服で身を守りながら状況を調べ、感染者の血液を採取します。
その後足早にヘリで去ってしまう職員と入れ違いに、燃料気化爆弾が投下されキャンプ地もろ共消滅し、このことは隠蔽されてしまいした。
少し時が流れた頃、再び謎のウイルスが流行します。
場所は以前と同様、モターバ川流域の小さな村でした。
そのことを知らないサム・ダニエルズ軍医大佐が現地へ派遣されるが既に手遅れな状況。
研究チームと共に調査を進めると、空気感染の心配は無いと判断しました。
しかしながら、致死率の高さと驚異的な早さで死に至らしめるウイルスは危険すぎる。
サムは軍上層部に警戒通達の発令を要請しますが、時期尚早と却下されます。
「アメリカ疾病予防管理センター」で働く元妻のロビー・キーオにも打診しますが、相手にされませんでした。
元妻はともかく、重大な報告を聞き入れない上層部にサムは不信感を抱きましたが、引き下がるしかありません。
そんな時、ある密売人がアフリカから1匹のサルをアメリカへ持ち込んでしまったのです。
これによりウイルスは劇的な変化を起こし、さらなる悲劇を生むことに…。
『アウトブレイク』結末ネタバレ
サルはカリフォルニア州沿岸の田舎町に持ち込まれ、ペットショップに売られそうになります。
しかしサルは売れず、持て余した密売人は森へ逃がすことにしました。
その際に密売人とペットショップの男がウイルスに感染し、次々と感染者を増やしてしまったのです。
サルを介した際にウイルスに変異が起こり、人から人へ感染を繰り返すうちに空気感染をするウイルスへ変貌し「アウトブレイク(爆発的な感染)」が始まってしまいました。
ロビーから知らせを受けたサムは独断で現場へ向かい、空気感染の事実を知ります。
そして調査を進めるうちに、軍が隠蔽した過去のウイルスの存在と、それを細菌兵器として保持していることを知りました。
そのウイルスの血清は作られていましたが、変異を起こした今のウイルスには効果が無く、すべてはサルがカギを握っているとサムは考えます。
そんな最中、不運にもロビーが感染してしまい一刻を争う事態に。
他の感染者の為にも、森へ放たれたサルを捕獲することが最優先事項となります。
サムや他の軍人達が協力し合い捕獲に奮闘しますが、上層部ではまたしても隠蔽の動きが…。
そして、感染が拡がる町へ再び燃料気化爆弾が投下されることになったのです。
サルの捕獲に成功し血清が完成しましたが、すでに爆撃機が町へ向かっていました。
もう間に合わないかと思われましたが、サムの必死の説得により爆撃は回避し、細菌兵器の存在を隠蔽していた人物は逮捕されました。
血清を投与されたロビーや感染者達は無事に回復に向かい、ウイルス感染は収束されたのです。
『アウトブレイク』ここに注目!
この映画はウイルスの恐ろしさと、一部の権力者による残酷で身勝手な様が緊張感たっぷりに描かれています。
ウイルスの変異、これが今とても脅威に感じるワードでは無いでしょうか。
自然界に存在するウイルスは、同じカタチを維持するとは限りません。
ウイルスは生き残るために何かのきっかけで変化し、増え続けていくのです。
特効薬がいつまでも有効とは限らない…そう思うとゾクッとキますね。
それを分かりやすく、ハリウッド式のエンターテインメントにした作品でした。
正義感溢れるヒーローと恋愛要素、政治的な悪事を暴きスカッとする演出が、感染に対する恐怖だけでない構成になっていて良いです。
ラストに向けて加速していく展開にご注目下さい。
『アウトブレイク』まとめ感想
極端にグロテスクな表現も無く、程よい恐怖感がありました。
恐怖がメインの映画ではなく、エンターテインメントを重視した感じですね。
その為か、ちょっとあやふやに感じる部分もありますが大目にみました。
しかし常に展開されていくストーリーはテンポも良く、最後まで疾走感があり面白かったです。
モーガン・フリーマンが最後まで生存している映画も珍しいと思いました。
古い映画と、侮る事なかれ。