『月刊ガンガンJOKER』(スクエア・エニックス)にて連載中の漫画が、実写版でスクリーンデビューしました。
過去にテレビアニメやドラマも放送されており、反響を呼んでいます。
学生達によるギャンブルが題材ですが、掛け金は子供とは思えない金額。
負ければ老後までの人生が決まってしまう、苛酷なギャンブルに嬉々として身を投じる『賭ケグルイ』達の学園物語です。
奇抜な設定を分かりやすくご紹介できたらと思います。
『映画 賭ケグルイ』概要
【作品名】
賭ケグルイ
【公開日】
2019年4月27日
【原作・脚本・監督】
原作 河本ほむら・尚村透
脚本 高野水登・英勉
監督 英勉
【主題歌】
そらる 『アイフェイクミー』
【オープニングテーマ】
Pass Code『一か八か』
【キャスト】
蛇喰 夢子 - 浜辺美波
鈴井 涼太 - 高杉真宙
桃喰 綺羅莉 ‐ 池田エライザ
村雨 天音 - 宮沢氷魚
歩火 樹絵里 - 福原遥
『映画 賭ケグルイ』あらすじ
私立百花王学園は生徒会主導のもと、ギャンブルによる階級制度に支配されていました。
生徒会長は圧倒的なギャンブルの腕を持つ桃喰綺羅莉が君臨していて、彼女には誰も勝てません。
そんな学園に転校してきたのが蛇喰夢子。
彼女は異常なまでのギャンブル中毒者で、異様な学園生活に嬉々として身を投じていました。
そんな学園には、「非ギャンブル、生徒会への不服従」を掲げるヴィレッジという集団がいます。
彼らは白装束を纏い、ギャンブルを否定し生徒会における支配に抗う集団です。
生徒会はヴィレッジと蛇喰夢子を排除すべく、生徒代表選挙を行います。
それは選挙という名のギャンブルで、生徒達は全員参加。拒否すれば退学という強行手段に出たのです。
同時にヴィレッジは強制解体の手が迫っており、選挙に参加して自らの力で守るしかありませんでした。
夢子はギャンブル好きなので勿論のこと参加。パートナーには鈴井を選びます。
予選に参加し勝ち進む夢子と鈴井でしたが、準決勝で驚愕の知らせを受けます。
『映画 賭ケグルイ』結末ネタバレ
準決勝で負けると1億の借金、さらに決勝で負けると3億の借金を背負うことになると聞かされます。
慌てふためく鈴井をよそに、涼しい顔で準決勝に臨む夢子。
彼女にとってはリスクはギャンブルを楽しむ為のスパイス、ヒリヒリするようなスリルを楽しんでこその、ギャンブルなのです。
当然ながら準決勝を勝ち抜いた夢子と鈴井。別室で他の対戦を見ているとハプニングが起こります。
ヴィレッジを代表して参加していた歩火のパートナー、犬八が居なくなってしまったのです。
このままでは不戦敗で借金を背負い、ヴィレッジも救えない…
ここまでかと思われた時、沈黙を守っていた村雨天音が動きます。
ヴィレッジのリーダーであり、過去に無敵の生徒会長にも勝ったことのある、伝説的な人物だったのです。
天賦の才能とも言える村雨のお陰で見事決勝へと進みます。
夢子と村雨のギャンブルが始まりますが、ここで歩火の裏切りが発覚。歩火はわざと負けようとしていました。
彼女は生徒会の味方、会長に心酔していたのです。
全ては会長を喜ばせるためのショーだと、彼女は言います。
鈴井は複雑な気持ちでしたが、借金を背負わずにすむ!と前向きに捉えます…
しかし、夢子がそれを許しませんでした。
大好きなギャンブルに水を差された夢子は、自分も全力で負けると決めます。
どちらが勝つかではなく、どちらが負けるかの勝負になりました。
勝負に必死にしがみつく、それが無ければつまらない。夢子が思うギャンブルの嗜みでした。
結果は、夢子と鈴井の負け。
多額の借金を背負うことになり、鈴井は絶望します。
しかし、抜かりのない夢子は村雨にBetしていて、借金は相殺されて無しに。
どちらに転んでも、結局は夢子の勝ちだったのです。
『映画 賭ケグルイ』ここに注目!
美少女が魅せるギャンブルへの執着、その美学が浜辺美波さんの手で忠実に再現されています。
お金が絡むギャンブルを純粋に楽しむ、なんて表現がおかしいような気もしますが、目的はお金よりもスリル。危うい快感に身を焦がす姿は狂喜に満ちていました。
浜辺美波さんの光悦の表情から目が離せなくなるでしょう。
また福原遥さんの清楚で献身的な役柄は、世の男性達のハートを射抜き虜にしてしまったのではないでしょうか。それを裏切る後半の展開も非常に面白いと思います。
歪んだ憧れを切望する彼女は、夢子とはまた違う危うさを感じました。
某博打映画のような迫力はありませんが、美少女達が狂気じみた遊びに興じる姿と醸し出す空気が見どころです。
原作には無い劇場版オリジナルストーリーにもご注目ください。
『映画 賭ケグルイ』まとめ感想
あまり重たくない映画でした。
人生を賭ける程のギャンブル狂にはゾッとしましたが、血生臭くはないので見やすかったです。
学園内で行われるギャンブルに、人生を左右する程の脅威があるのか。
各界の子女達が、こんなに素行が悪くていいのか不思議になりますが、そこがフィクションの良いところ。
深く考えず楽しめる作品です。